国内外の情報(2024年) ◀ ▶
2024年12月26日
韓国 Kolmar社の化粧品開発
韓国の化粧品企業のKolmarは、成均館大学校(Sungkyunkwan University)のスタートアップ企業のMimeticsと基本合意書を締結し、機能性有効成分吸収率を高める化粧品を開発する。Mimeticsは、タコの吸引カップの構造を模した非侵入性ドラッグデリバーのパッチの技術を保有している。(
Mimetics)
2024年12月10日
(書籍)『バイオミメティクスは、未来を変える 生物をきっかけに創られたテクノロジー』
京都大学大学院地球環境学堂の橘悟著のバイオミメティクスの入門書が出版された。建築、家電、農業、医療、モビリティーなどの事例が紹介されている。(出版社:
WAVE出版)
2024年12月3日
英国のスウォンジー大学医学部の Zhidao Xia 博士の研究チームは、サンゴから着想した多孔質構造と化学組成を模倣した生体模倣材料を開発し、骨移植代替品としての展開をめざしている。(
Swansea University)
2024年11月20日
鳥にヒントを得たドローン「PigeonBot II」
スタンフォード大学のEric Changらは、モーフィング翼と尾を持つ生物にヒントを得た航空ロボット、「PigeonBot II」を開発した。このロボットは、生体模倣骨格と本物のハトの羽で構成されており、広げることができる翼と、鳥のように広げたり、傾けたり、左右に逸らしたりできる尾を装備している。(
Science Robotics)(
DRONE.jp)
2024年11月18日
生体模倣システムの実験ツール
住友理工株式会社と株式会社ギンレイラボは、医薬品などの効能確認や安全性評価で使用される生体模倣システム(MPS:Microphysiological Systems)の開発を共同して進めている。基礎実験ツールのエントリーモデル2製品の開発が完了した。(
共同通信)
2024年11月4日
気管切開をした患者向けスピーチバルブ(スピーキングバルブ)
ドイツのフライブルク大学の研究チームは、生体模倣スピーキングバルブを設計した。このバルブは、小さな生き物を捕獲することで知られる肉食性の水生植物(
Utricularia vulgaris) の葉の形態とトラップ機能にヒントを得て、圧力リリーフバルブを設計した。生物モデルの形態と機能はコピーされたのではなく、その動作モードが抽象化されたため、ドイツのバイオミメティクスの規格(VDI 6220) に従って開発されたバイオミメティクス製品であるとしている。(
Nature Scientific Reports)
2024年10月28日
日本ペイントマリンは船舶用コーティング技術
日本ペイントマリンは船舶用コーティングのリーダーであり、「科学に命を吹き込む: バイオミメティクスを使用した次世代の船体コーティングの創出」のホワイトペーパーを公開した。同社の特許取得済み HydroSmoothXT™ 技術の開発においてバイオミメティクスが果たした役割について詳しく説明している。(日本ペイントマリン)
2024年10月23日
新方式の魚ロボット
電気通信大学の理工学部機械工学科の池本有助准教授、東京科学大学工学院機械系の田中博人准教授らの研究グループは生物模倣型の水中ロボットの新たな駆動方法として、直接駆動方式を採用した魚ロボットを開発した。直接駆動方式では、電磁モータの回転角を広く取ることができるため、体を瞬間的に大きく変形させることができる。(
電気通信大学)
2024年9月24日
リブレットフィルムの風力発電への応用
株式会社ニコンは、風力発電の発電効率向上に寄与する、リブレット加工を施したフィルムを株式会社ユーラスエナジーホールディングスに提供した。ユーラス宗谷岬ウインドファーム(北海道)の風車のブレードにリブレットフィルムを装着し、発電効率の向上とリブレットフィルムの耐久性などの実証実験を開始した。(
ニコン)
2024年9月2日
ANAがリブレット加工フィルムを実装
ANAは、ルフトハンザ テクニック社とBASFが開発したリブレット加工フィルムを世界で初めて旅客機と貨物専用機の両方に導入する。2024年9月2日のリブレット技術実装の貨物定期便が就航する。(
ANA)
2024年8月21日
電気自動車向けのバイオニックファン
MAHLE は、ハノーファー(ドイツ)で開催されるIAAトランスポーテーション2024にて、フクロウの羽に着想した騒音低減効果のあるファンを発表する。燃料電池および電気自動車用にこのバイオニックファンを使用することにより、ファンの騒音が平均で半分以下になり、また、10%の効率アップする。(
MAHLE)(
マーレ―ジャパン)
2024年8月14日
ソフトロボティックウェア(Soft Robotic Clothing)
香港理工大学のDahua SHOUの研究チームは、ハトの適応型温度調節メカニズムに着想を得てソフトロボティックウェア(Soft Robotic Clothing)と呼ぶ技術を開発した。動的にサーマルマネジメントの機能を付与するために、低沸点の液体を封入したソフトアクチェータを用いている。周囲の温度が上昇すると、液体が気化してアクチュエーターを膨張させ、テキスタイルの熱抵抗(断熱性)を増加させることができる。(
香港理工大学)
2024年8月9日
NHKの番組:ヴィランの言い訳
世間から忌み嫌われる悪役"ヴィラン"について学ぶ番組で、生きものが取り上げられています。【フナムシの言い分】なぜ群れる?驚異の生態はゴキブリ超え⁉水問題の救世主⁉が 放映されました。この他にも、【ナメクジの言い分】実はカタツムリの進化系!意外に賢い⁉ヌメヌメが役立つ⁉が 放映されています。(NHK
フラムシ、
ナメクジ)
2024年7月11日
植物からヒントを得た水浄化用ポリマー
HeKKSaGOn Alliance の研究者 (京都大学、大阪大学、ハイデルベルク大学 (ドイツ) の科学者が参加) は、植物に含まれるタンパク質からヒントを得て、水から有害な重金属イオンを除去する新しい方法を生み出しました。(
Nature Communications)(
大阪大学)
2024年6月5日
人間の皮膚に模倣した電子皮膚
人間の皮膚の感覚受容器は、複雑な3D分布により、外力や歪みを巧みに感知する。清華大学の研究者らは、この空間分布を模倣することで、人間の皮膚の構造を再現し、独自の「表皮」、「真皮」、「皮下組織」を備えた電子皮膚を開発した。(
China daily)
2024年5月2日
自動車部品メーカーが「バイオミメティクス(生物模倣)」の活用
自動車部品メーカーが「バイオミメティクス(生物模倣)」の活用に取り組んでいる。信越化学工業は、米企業が開発したヤモリの手を模した構造を用いた「乾式接着技術」の使用権利を取得した。トヨタ紡織は、砂漠に生息する生物をヒントに、熱くなりにくい表皮材を開発した。
(日刊自動車新聞)
2024年4月22日
信越化学、新式の接着技術「ShineGripTM」
信越化学は、Setex Technologies, Inc.が開発した生物模倣による乾式接着技術を取得し、市場開拓を進めることで合意した。Setex Technologiesの「ShineGripTM」は、ヤモリの手を模倣した接着技術である。
(信越化学工業)
2024年4月10日
“すべる表面” を持続させる水系離型剤「ルナフロー」
花王は、ゴムや樹脂製品の製造時に、製品を型枠からスムーズにとり外すための離型剤「ルナフロー RA」を2024年5月に発売する。「ルナフロー RA」は、最先端バイオマス素材のセルロースナノファイバー(CNF)を材料として活用し、優れた離型性と一度塗布すれば繰り返し使用できる持続性が特長で、溶剤フリー・フッ素フリーで環境と作業者の両方にやさしい製品設計となっている。
(花王)
2024年3月25日
生物模倣天然基質マイクロリーフ
2024年3月6日
フクロウから着想した新型送風機
シャープは、フクロウの羽ばたきにヒントを得て、やわらかくて自然な風をつくることができる新型送風機を年内に量産化することを目指している。価格は未定ながら5万円以下を見込んでいる。(
日本経済新聞)
2024年2月25日
ネクロボティクス – クモの死骸を再利用
2024年2月22日
スキンケア効果を高めためにバイオミメティクスを活用
資生堂は、バイオミメティクスに着目し、肌を模した構造体を有することで肌との親和性を高め、化粧水有用成分の浸透性を高める研究を進めている。水をはじく性質をもつ肌の上では、化粧水の塗布膜が不均一な状態になりやすいことから、特定の自然由来成分を用いて肌と親和性の高いベシクル構造を構築することで、肌の上に均一な塗布膜を広範囲に形成することに成功した。(
資生堂)
2024年2月20日
生体反応から着想した義足
スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)の研究グループは、義足の靴底にあるセンサーで自然に脳と通信できるようにし、地面の感触をよりはっきり感じることができる特別な義足を開発した。(
Nature Communications)
2024年2月17日
バイオハイブリッドロボット
東京大学と早稲田大学による研究グループは、生体材料と人工物を組み合わせたバイオハイブリッド技術を利用した、二足歩行ロボットを実現した。バイオハイブリッドロボットの創薬への応用として、筋ジストロフィーや筋萎縮性側索硬化症(ALS)など筋肉の病気の解明や治療にもつながる可能性が期待されている。(
日経BP)
2024年1月15日
自然のクモと同等の性質を持つ人工クモ糸
理化学研究所、京都大学、香港理工大学などの共同研究グループは、クモが自然界で達成している紡糸機構と同様なマイクロ流体システムを設計しました。マイクロ流体デバイスはイオンの交換や、pH、せん断応力を制御することができ、水性条件下でスピドロインの自己集合を誘導し階層構造を有する繊維成形の実現することができる。(
京都大学、
Nature Communications)
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