特定非営利活動法人バイオミメティクス推進協議会

国内外の情報(2022年)   

(2022/12/14)
環境配慮型ヘルメット「HOTAMET / ホタメット」
 2006年に博報堂、TBWAワールドワイドのジョイントベンチャーとして設立された総合広告会社TBWA/HAKUHODOは、ホタテ貝殻からできた環境配慮型ヘルメット「HOTAMET / ホタメット」を発表した。(TBWA/HAKUHODO

(2022/11/8)
バイオハイブリッド ロボット
 バイオハイブリッド ロボット工学の分野が急速に拡大している。 人工合成コンポーネントと生きた生体材料を組み合わせることで、生きた筋肉の適応性、生きた感覚細胞の感度、さらには生きたニューロンの計算能力を利用する新しいロボットソリューションが開発されている。(Bioinspir. Biomim)

(2022/11/11生物系3次元データジャーナル
 オープン・サイエンスジャーナルのGigaScienceには、生物学および生物医学の研究成果が掲載されています。X 線マイクロ CT (microCT) のデータとモデルを含めた論文が増加しています。(GigaScience

(2022/10/30生物に学ぶ微小突起による水輸送
 名古屋工業大学の石井大佑らの研究チームは、フナムシの脚から着想した微小突起構造を作製し水を輸送するシステムを開発している。実用化をめざしてスズキハイテックなどとの共同研究が進んている。日本経済新聞)

(2022/10/30Biomimicry Institute Youth Design Challenge 2023
 学生を対象としたバイオミメティクス設計コンペの募集が開始されました。(応募要領

(2022/10/3ANA Green Jet特別塗装機 
 ニコンは、航空機の燃費改善やCO2排出量削減に寄与するために、サメの肌を模したリブレット加工フィルムをANAの旅客機に提供した。ANAは(ニコン

(2022/8/18ペンギンの水中摩擦抵抗の解析 
 東京工業大学と山階鳥類研究所の研究チームは、ペンギンの体表を模倣したリブレット構造を紫外レーザーアブレーションによりポリイミドフィルム上に作製し、水中摩擦抵抗を研究した論文が発表した。(Bioinspiration & Biomimetics東京工業大学

(2022/7/20植物繊維構造を再現したテキスタイル素材 
 東レが植物繊維構造を再現して開発した「Camifu®(かみふ®)」を用いた新しいシャツを商品化された。Camifu®は、テキスタイルにランダムな凹凸感を発現し手すき和紙のような触感を実現した素材である。(ファッショントレンド

(2022/5/31ムール貝から着想したフッ素樹脂にも接着できる粘着テープ 
 積水化学工業はムール貝の分泌物であるポリフェノール成分を分子構造中に組み込んだ独自の化合物が、フッ素に粘着可能であることを見いだし、この技術を粘着剤に応用してテープ化した。(積水化学工業

(2022/5/16カエルとキリギリスからヒントを得た湿式クラッチ 
 ジヤトコ、カエルとキリギリスなどの足裏に配列された六角形模様の微細構造をヒントに、摩擦性能や耐久性を向上した自動車用の湿式多板クラッチを開発した。(ジヤトコ

(2022/5/10液体に100均のラメ吸着
 大阪工業大学工学部応用化学科の藤井秀司教授のリキッドマーブルの技術が朝日新聞(5月9日 夕刊)の「ぶらっとラボ」で紹介されました。液体に100均のラメを吸着させて作製した多面体のようなリキッドマーブルも紹介されています。(朝日新聞デジタル

(2022/4/22NIMS一般公開2022
 非常識な『ミカタ』~材料の科学者はこう考えた~のタイトルで、4.24(日)10:00よりオンライン生配信があります。(NIMS)

(2022/4/21フランスの航空機産業
 エコロジー・持続可能開発・エネルギー省に所属するフランス民間航空総局(DGAC)の生態学的移行を担当するOdile CHÉRELとMyceco(生物模倣技術の民間企業や防衛・航空のコンサルティング会社)の創設者であるChrystelle Rogerとが対談した記事「生体模倣の無限の可能性」が機関誌に掲載された。フランスの議会科学技術選択評価委員会に提言しているバイオミメティクスプロジェクトなども話題となっている(DGAC

(2022/4/18人体に近い人工臓器連結モデル
 住友ベークライトは医薬品の前臨床試験などで用いる人工の臓器モデル「生体模倣システム」を3年以内に事業化する。(化学工業日報

(2022/4/14超強力な水中接着剤を開発
 東京大学大学院の江島広貴准教授らのグループは、ムラサキイガイの接着機構にヒントを接着強度10 MPaを超える、超高強度水中接着剤の開発に成功した。(東京大学

(2022/3/28赤外線反射ポリマーフィルム
 イカの皮膚の色素胞の膨張と収縮により可視光の反射と透過を変化させるしくみのように、赤外光の反射や透過そして熱放散を制御する赤外線反射ポリマーフィルムをUCI(カリフォルニア大学アーバイン校)のGorodetskyの研究グループが開発した。UCI News

(2022/3/9シティエアバス
 都市環境と郊外との効率的な航空輸送サービスをめざすシティエアバス開発において、エアバスは完全電動のCityAirbus NextGenプロジェクトをスタートしている。固定翼、V字型の尾翼、および分散推進システムの一部として8つの電動プロペラを備えた機体を開発している。Spirit AeroSystems社とも提携を交わした。(Airbus

(2022/2/10ハナアブの視覚システムの応用
 南オーストラリア大学Anthony Finnは、ドローンの音響検知に対してハナアブ視覚システムの光受容体段階のモデルを適用する研究を進めている。バイオミメティックなアプローチにより音響パターンを解析しノイズを大幅に抑制することで、最大検出可能距離を30%から50%向上させることに成功した。(The Journal of the Acoustical Society of America

(2022/2/9子供向けの生物模倣に関する本
 
 株式会社SUBARUの子会社でSubaru of America Inc.は、米国科学振興協会(AAAS)と提携して、SB&F Prize for Excellence in Science Booksの今年の受賞者を発表した。2022年の受賞に、生物模倣に関する本「Mimic Makers Biomimicry Inventors Inspired by Nature」(Kristen Nordstrom. Charlesbridge, 2021.)も選ばれている。(SB&F Prize

(2022/1/10再生可能なファッション
 Biomimicry Instituteは、、バイオミミクリー2020年に報告書『The Nature of Fashion』を発表した。2021年末には、ファッション業界の課題を解決するためにDesign for Decompositionと呼ばれる複数年にわたるプロジェクトを開始している。スイスのローデス財団から250万ユーロ(約3億円)を獲得し、香港繊維アパレル研究センター、イェール大学、オア財団、セレリーデザイン事務所と実証研究を進めている。Biomimicry Institute